「日常」をつくる作業について
2021年8月16日㈪曇り時々雨
お盆が終わる、
お盆休みも終わる。
午前中に母が退院して自宅に戻ってきた。
生きている。
確かに。
8月2日㈪に緊急入院してから2週間が経った。
入院した本人も、
見送った家族も、
「これまでにない日常」を2週間過ごしてきた。
今回はほぼ元の状態に戻った気がするけれど、
「これまでにない日常」が、
そのままずっとつづく可能性もあったわけで、
「日常」と思っている毎日の儚さを思い、
いろいろと考えるだけ考えて、
はっきり言って、全く楽しくなかった2週間だったなぁ・・・
いずれは直面する現実に、
できるだけ直面せずに
のらりくらりと生きていけたらどんなにか良いだろう。
今日は、
5月に引っ越して来てからやっと
自分用の書斎をこしらえる気になり、
自分の子供部屋だったところに少し荷物を運びました。
猫とシェアです。
ビフォー
アフター
比較できない画像です…
日頃はあまり人気のないこの部屋ですが、
私が書斎にしようとすると訪問者がぞろぞろ。
珍しく最先住猫のみろくんまでがやってきました。
空っぽの押入れを書庫にしようと思います。
久々に古い画集を開いてみると、
ピエール・ボナールの油彩画が。
バスタブの中に人物、
傍らに犬がちょこんと座っている。
色彩が美しい。
日常の中にテーマを見出した画家の
温かな眼差しを感じます。
解説によると、
絵のバスタブは、ボナールが奥さんのために取り付けたもので、
何の変哲もないただのグレーのバスタブなんだとか。
「ボナールのあの魔術のような美しさをもつ≪テーブルの隅≫
それもただの食卓と、粗末な食器から描かれたのです。」
こういう解説を読むと、
読んでよかったと思うものです。
なんでもない日常の一場面を
こんなに色彩豊かに表現することができたら。
日常を自分で彩ることができるのは
絵描きの持つ偉大な力だと、
今更ながらに考えた今夜です。
そういえば、
夕方、仏間の縁側で母と久々に話している中で、
「全身麻酔手術の終わった夜、白猫が3匹、夢にでてきた」という。
うちには白っぽいのはみろ君しかいないけどな、
と思ったものの、
コロナ禍で家族も面会できない今回の入院に際して、
付き添いに張り子の「猫福助」を1匹出していたから、
それが心強かったのかしら(・・?
それにしても3匹とは。
やっぱり単独よりもチームかな。